休符は「無音」という音


昔、わたし自身は休符の存在を軽視していました。


音符があるところが重要だ、と、音符と休符をわかりやすく重要度に差を付けていました。


ですが音大受験を契機に「聴音」を始めたときに音符と休符の認識が変わり始めました。



聴音は、数小節演奏されるメロディーのリズムと音程を聴き取って、楽譜に書き起こすことが要求されます。


音がある部分だけを聴き取っていてはリズムを書き起こせません。

音と音の間にどれぐらいの“間”があるのかも聴き取って初めて音符と休符で構成されるリズムが完成します。


それに気づいてから初めて休符の存在に意識が向くようになり、休符が聴こえて来るようになりました。

それと同時に、今まで自分がどれだけ休符をおざなりにしてきたのかを認識するようになりました。



そうしてこのように思い始めました。


休符は、音がない音。「無音」という音が存在している。

休符という言葉には「休む」という字が入っています。


演奏するときにその言葉通りに捉えて休符がある度に休んでいると、音楽の流れが途切れてしまい、音符がある部分が離れ小島のように連なっていく演奏になります。


音楽は、スタートしてゴールするまで時間軸に沿って進み続ける芸術だと思うので、休符で休むと「停滞」もしくは「後退」しているようにすら感じられるかもしれません。


でも、休符もれっきとした音楽の一部。

「無音」という役割を持って音符の連なりをハシゴでつなげていて、休符があることで音符の部分が際立ち活きてくると思うのです。



休符の無音を味わいましょう

もし休符を特に意識してきていなかったなら、休符に目を向けて見ませんか?


その子もクラスの一員!

仲間に入れてあげましょう。


「無音」という余白は音楽を豊かにすると思います。


音符と休符で作られる音楽のリズムを楽しみましょう。



サクソフォン奏者/アレクサンダー・テクニーク教師

泉山民衣



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