呼吸のこと(腹筋編)

(2021.5 改訂)


「呼吸」のことをまとめていますが、

次は息を吐くときに使うもっとも主要な腹筋群について書いていきます。

(ぜひ(横隔膜編)肋骨は動ける編)(骨盤底筋群)も併せて読んでみてください)

腹筋はどこにある?

呼吸時に「腹筋を使う」というのはよく耳にすることだと思うのですが、そもそもその腹筋がどこにあるのかご存知でしょうか。

腹筋はどこか?と尋ねてみると、多くの人がおへそ周りを示すかと思います。

ですがその腹筋には腹直筋・腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋の4種類あり、

これらは肋骨の下部から骨盤の縁に沿って幅広く覆っています


4種の内、呼吸で使われるのは

腹直筋・腹横筋・内腹斜筋です。

腹直筋(画像中心)は、6パックでよく知られる縦長の腹筋です。

肋骨の中心ぐらいからおへそよりもまだまだ下まであります。

腹横筋(画像右側)は、腹筋の中で一番深い深層部にあり、肋骨の下辺から骨盤の上辺まで、お腹周りを背中の方までぐるりと囲っています。

内腹斜筋(画像左側)は、腹横筋の上を覆っており、脇腹部分にあります。

これらの筋肉群が、先に書いた「骨盤底筋群」と協働して吐く筋肉として働きます。

腹筋群は吐く筋肉

呼吸は「吸う」と「吐く」の一連の動きのことを指していますが、

腹筋群は吐く筋肉であって、吸う筋肉ではありません

(吸う筋肉の代表格は「横隔膜」です)


試しに、お腹周りをギュッと固めた状態で息を吸ってみましょう。

吸える息の量や、身体の動きやすさ・動きにくさはどうでしたか?


次は逆に、お腹周りを緩めて吸ってみましょう。

吸える息の量や、身体の動きやすさ・動きにくさはどうでしたか?


後者の方が、息を吸うための努力は必要とせず、前者と比べて格段に息をすんなり吸えたのではないでしょうか。


前者の方は、息を吸うために努力が必要となり、すんなり息を吸い込むことが困難になったはずです。


これは、腹筋が肋骨に付着していることが関係しています。

先の記事「肋骨は動ける編」で書いた通り、吸う時には肋骨が動ける必要があります。

腹筋群が働いている場合、筋肉は収縮状態となり、肋骨の動きに制限をかけることになります。そのため吸いづらくなるのです。


歌や管楽器の、息が音に変わる演奏をする際の呼吸は、

『肋骨下部に付着する横隔膜が内臓を押し下げるように動くとともに肋骨が動くことで息が体内に入り、腹筋群と骨盤底筋群の協働で吸った息を意図したスピードで意図した量を体外へ排出していく』ということが必要になります。


身体構造から見る「呼吸のしくみ」を知って、ご自身の呼吸を観察してみてはいかがでしょうか。



関連記事:

響きをもたらす3つのポイント」(呼吸時の「頭と脊椎」の関連について少し載せています)

「呼吸のこと(横隔膜編)

「呼吸のこと肋骨は動ける編)

「呼吸のこと(骨盤底筋群)

「呼吸のこと(息の方向編)」

「呼吸のこと(腕編)」

「呼吸のこと(脊椎編)」

呼吸が浅いと感じていたときに役立ったこと

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