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緊張は具体的に何が起きてる?

(2024/9/5改訂)


何か嫌なことや理解に困ることを言われたときの自分の反応として 「固まる・フリーズする」ってことが起こる場合があります。 人前に立ったり、試験を目前にした時などは

大抵「緊張する」と言います。 この言葉ひとつで自分がどういう状態なのか表すことができ、

色んな言葉を使って説明する必要がないので、使い勝手の非常に良い言葉です。 では実際には?


上記のようなとき、『本当にどういう状態なのか』『何が起きているのか』を具体的に考えてみましょう。



具体的に何が起きているのか言い換えてみる


  • 直立不動で足が動いていない

  • 指の動きが筋肉の過剰な収縮で自由に動けない状態になっている

  • 目が一点を見つめている


  • 視界・視野が狭くなっている

  • 腹筋が収縮している

  • 重心が後ろにいっている

  • 肩が上がっている ・・・

具体的に動きとして捉えてみると、

それぞれ結局は『筋肉の過剰な収縮』であることがわかります。


そうして、どこかの筋肉を収縮していることに気づけたら、

「やめる」「緩める」「逆方向に動く」「違うことを考える」など違うことをすれば、

その状態から回避することに繋がるかもしれません。 すぐにそうできないとしても、

ずっとそのままの状態(緊張状態)でいることは身体にとってとても負担になることなので、動きに変換することはとても有効です。


神経系から考える

神経系から考えてみると、

「緊張」「フリーズ」には自律神経が関わっています。


何かの刺激を受けて、

ひとたび『自分の安全が脅かされている』と感じられた時、

自分を守る行動として『固まる』『筋肉を収縮させる』というアクションに至ります。


もう一度言います。


固まる・フリーズ・緊張するは

『自分の身を守る行動』でもあるわけです。


何かの刺激を受けた時、

身体は『身を守らねば!』と思い、

筋肉を過剰に収縮させて緊張状態を作り上げます。


事故などの生命の危険を物理的に感じる場面はもちろん。


本番や誰かからの口撃という精神面の身の危険時にも『身を守る行動』をとるように神経システムが働くわけですね。


とはいえ、

本番でいつもいつも『身を守る行動』として過剰な緊張状態になるのは、

パフォーマンスを阻害する要因になってしまいます。


本番が危険な場ではなく、

逆に『安全な場である』『自分が心から納得して、出るべくして出る場である』と心から認識できたなら、、、

パフォーマンスは大いに変わってきます。


ここには以下の問を考えてみると

本番への準備になるかもしれません。

  • 「本番」というものをどう捉えている?

  • その「本番」が自分にとってどういう意義のもの?

  • その「本番」で何をするの?

  • その「本番」に本当に出たいの?

  • 出たいとしたらなぜ?

  • 何が起きることを恐れてる?

  • 逆に何が起きることを期待している?


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犬のブルブル

犬がブルブルと身体を震わせる動きを思い出してみてください。


頭から順番に尻尾までブルブルさせています。

この身震いの動きは、

体が濡れたり、耳に違和感がある時にもする行動だそうです。


「カーミング(=落ち着かせる)シグナル(合図、信号)」と呼ばれるものの1つとして、

ストレスを感じた時に『余計な緊張を身体の外へ放出させる』という意味を持った行動でもあるそうです。 これを参考にすると、

人間も、固まった状態からは意図的に動きの転換を行うのが賢明ではないでしょうか。

動きに変換→転換

固まる・フリーズする・緊張する、というのは身体の動きとしては何が起きているのか。


動きとして分かれば、次は動きを転換する。


シンプルなことですが、とても大切なことだと思います。

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↓書いているのはこの人↓

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泉山 民衣

​Tae Izumiya

兵庫県在住、B型末っ子自由人。

サクソフォン奏者・アレクサンダー・テクニーク教師。昭和音楽大学卒業。

顎関節症、腱鞘炎になったことから、自身の身体の使い方に原因があるのではと考え、2016年からアレクサンダー・テクニーク(自分の使い方。心身のメソッド)を学び、教師資格を取得。

身体について多く誤解していたことを知り、自身の意図で動きが変わり、痛みや不調、日常から演奏まで幅広いパフォーマンスが想像以上に改善することを身をもって体感しています。
​最近はクラリネットとトランペットに挑戦中。

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