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「定義の保留」 byトミー・トンプソン(アレクサンダーテクニーク 教師)
世界中で活躍されているアレクサンダーテクニーク 教師のトミー・トンプソンさんのレッスンに参加した時、
《定義の保留》
という言葉をお聞きしました。

人はいつの間にか、目の前にいる人を
『この人はこういう人だ』と定義づけて見ていると。
この人は「先生」。
この人は「生徒」。
この人は「親」。
この人は「子供」。
この人は「真面目」。
この人は「飽きっぽい」。
↑の例はごくごくよくある「肩書き」であったり、「性格を表す言葉」ですが、
このように定義することを保留*し、
ただ「ひとりの人間」として捉え、関わっていくのです。
*保留・・・
そのまま保ちとどめておくこと。とめておくこと。/その場で決定しないで延ばしておくこと。
グループレッスンの場で、
みんなでそれを試してみました。
そうすると、
とても穏やかな空気が流れ、
シーンと静けさはあるけど、
暖かな雰囲気に包まれ、
「ココは何も危険がない。安全だ。」
と、心の底から感じられました。
もちろん、最初から安心・安全な場であることに変わりはないのですが、
自分で定義付けしていたものが解け、
先入観が薄れ、
その場にいやすい状況を自分で調えることができます。
これは、相手への《定義の保留》だけではなく、
自分に対しての《定義の保留》も同じです。
本番を前にした時の自分に対する《定義の保留》
「自分はいつも緊張して失敗する人である」
「自分はまだまだ人前で演奏する資格がない人である」