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「響き」のために利用できるもの


演奏するとき、「鼻」について考えたことはあるでしょうか?


鼻も、目と同様、あって当たり前な存在ですが、今回はこの「鼻」をテーマに。




 

アレクサンダー・テクニークのレッスンで、

ある時、「鼻から息を吸って吹いてみて」と言われ、


『えっ!?鼻から!?』と驚き、


鼻から吸うってどうするんやっけ・・・?


と一瞬戸惑いました。


管楽器は口から息が排出されて、その排出される空気がリードや唇の振動を起こし、発音されるので、

いつの間にか吸うのも口に頼ってしまっていたのでしょう。


「鼻から息を吸う」という概念が全くなかったことに気づきました


私がやっていたのは鼻の存在は忘れて『口で吸う』。

これって『鼻から吸わないようにする』ことを暗に身体に要求していて、身体に負担をかけて息を吸う行為を行っているのと同じかもしれません!?


口は、本来、飲食物を取り入れ、発声にも関わる器官です。(口呼吸は口腔内を乾燥させるし、感染症のリスクを高めるみたいですね)

鼻は、嗅覚を司る感覚器であり、呼吸をするための呼吸器です。



息は口からも吸えるけど、鼻から吸うと身体は仕組みに沿っているから楽で、たくさん吸えて、感染症予防にもなってお得!!



結局は、鼻も口も空気を取り入れる入口として両方利用して、自然に吸える状態が良いですね。



 

『鼻から息を吸って吹く』の実践。



最初は慣れないため違和感たっぷりでしたが、


鼻から吸った方が響きの良い音が鳴る*ので、


『なんだこれ!今までやっていたのはなんだったのか!』


と、

思いもよらないところから自分の伸びしろを見つけたので、えも言われぬ興奮を覚えています。





*これには、副鼻腔が関係していたようです。(画像の青い部分)


副鼻腔は、眉の上あたりや目の下あたりにある空気に満たされた空洞で、

発話のための反響室の作用をしているので、ここが管楽器の演奏にも音に影響がある理由。

(この副鼻腔、両手で左右の眉の上あたりや目の下あたりを指でトントンと軽く叩いてみると、場所によって微妙に音が違い、深く響くような音が鳴る場所があるので何と無くわかると思います)


洞窟で手を「パンッ」と叩くと、響くことは容易に想像できますね。


そんな空洞が自分の頭蓋骨内にあるのですから、響きをもたらすために利用できます。


実際、管楽器の音を鳴らすときは、『副鼻腔があって、そこを満たしている空気も振動している』と思うだけで十分です。



鼻って、息を吸うのにも、音の響きをもたらすのにも、体を守るためにもめっちゃ使える戦力なんですね。



関連ブログ;鼻の空気の通り道




↓書いているのはこの人↓

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泉山 民衣

​Tae Izumiya

兵庫県在住、B型末っ子自由人。

サクソフォン奏者・アレクサンダー・テクニーク教師。昭和音楽大学卒業。

顎関節症、腱鞘炎になったことから、自身の身体の使い方に原因があるのではと考え、2016年からアレクサンダー・テクニーク(自分の使い方。心身のメソッド)を学び、教師資格を取得。

身体について多く誤解していたことを知り、自身の意図で動きが変わり、痛みや不調、日常から演奏まで幅広いパフォーマンスが想像以上に改善することを身をもって体感しています。
​最近はクラリネットとトランペットに挑戦中。

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