ピアノの鍵盤は腕の重みで


ピアノという楽器は、

鍵盤が下がることで、

鍵盤の先にあるハンマーと呼ばれる部品がシーソーのように跳ね上がり、

弦を打つことで音が鳴る仕組みになっています。


ちなみに、鍵盤が下がるスピードで音量が異なります。


スピードが早ければ大きい音が、

スピードがゆっくりだと小さな音が鳴るようになっています。



さて、そんな鍵盤を操作するためには、

先に書いた通り、鍵盤に重みが加われば重力のもとに鍵盤は下がるので、

腕の重みを指を介してどう鍵盤に乗せるか」が鍵になると思います。

(決して指だけを動かすわけではない)


そのために、ピアノから一旦離れて、

自分の太ももや机などに向かって「腕の動き」を確認しながら重力に沿って下ろす方法を練習してみましょう。



①肘を曲げる(手の平は内側に向けていて良いです。)

 

 腕を曲げる筋肉は、上腕二頭筋(肘から肩にかけて、前側についている力こぶ筋)です。

 肘から指先までの部分が、上腕に近づくように曲げます。


 この時、肘のとんがっている部分が下を向いているようにしましょう。

 (肘が外側に向くことを避けましょう)

 

②肘を曲げているのをやめる(=上腕二頭筋の力を抜く)


 肘から指先までが、曲がっていたところから下へ、重力のままに落っこちます。


   *①②を何度か繰り返して、単なる肘曲げ運動をしてみましょう。


③①のように肘を曲げて、手のひらを下向きに方向転換


 肘のとんがった部分は下を向いたまま、手のひらを下向きにします。

 (解剖学的に言うと「回内」と言うものです)


よくあるのが、手のひらを下に向けるときに肩関節から動いているパターン。

もちろんそれでもできるのですが、肘先からの回内で手のひらを下に向ける動きをした方が肩関節の可動性がピアノを演奏する際に有効に働きます。


④肘を曲げているのをやめる


 ②とは違って、手のひらが下を向いた状態で落ちますね。


   *③④を何度か繰り返しましょう。


⑤ ③④をして、落ちた時に指先を立てて着地する(1〜5の指、それぞれでやってみる)


 指だけで着地しようとせず、肘先から指先までの長い連なりを思いながらやってみましょう。


《補足》

ご自身の指を見て「どこからどこ」と認識していますか?


多くの方が、手のひらから飛び出てるところが指だと認識されていると思います。


ですが画像をご覧いただくと、

指の骨というのは手のひらの中にも繋がっていて、手首付近まで長い構造になっているのがわかります。


指先から骨を辿るとご自身で体感できますので是非触ってみてください。


この長い指と肘までの前腕すべてが鍵盤に着地するために動きます。




⑥それでは実際にピアノでもやってみましょう


鍵盤を叩きつけるのではなく、「鍵盤を、腕の重みで落とす」です。


その結果鍵盤の先につながるハンマーがピアノの弦を打ち、音が鳴りますね。

↓書いているのはこの人↓

泉山 民衣

​Tae Izumiya

兵庫県在住、サクソフォン奏者・アレクサンダー・テクニーク教師。昭和音楽大学卒業。

顎関節症、腱鞘炎になったことから、自身の身体の使い方に原因があるのではと考え、2016年からアレクサンダー・テクニーク(自分の使い方。心身のメソッド)を学び、教師資格を取得。

身体について多く誤解していたことを知り、自身の意図で動きが変わり、痛みや不調、日常から演奏まで幅広いパフォーマンスが想像以上に改善することを身をもって体感しています。

↓小さくても優秀な相棒↓

ジョニー

​Johnny

体長:88センチ

体重:1.5キロ

等身大の1/2サイズのミニ骨格模型。

ジョニーは脊椎は動かせませんが、各関節が以下の様に可動できるので、骨格の形状や、各関節の動きの確認のために活躍中。

  • 下顎:上下に開閉

  • 肩関節:屈曲/伸展,内転/外転

  • 肘関節:屈曲/伸展

  • 前腕:回外/回内

  • 手:背屈/掌屈

  • 股:屈曲/伸展,内転/外転

  • 膝:屈曲/伸展

  • 足:背屈/底屈